このページでは不貞慰謝料請求を受けてから解決するまでの流れをストーリー形式で解説します。
※実際の事案ではなく複数事案をもとにした架空のストーリーです。
目次
事案の概要
登場人物
- Xさん:不貞行為をしてしまった人
- Yさん:不貞行為の相手方
- Zさん:Xさんの配偶者(慰謝料請求をした人)
Xさんは、結婚5年目ですが、妻のZさんとあまりうまくいっておらず、子供もいませんでした。
そんななか、たまたまスポーツジムで仲良くなったYさんと定期的に食事や遊びに行くようになりました。
そのような関係が6か月ほど続いたころ、どちらからともなく体の関係に至ってしまいました。
Zはそのことに気づき、ZB弁護士に不貞慰謝料請求を依頼しました。
Xさん(不貞行為をした側)のケース
突然届いた内容証明
Xさんが自宅に帰ると、弁護士からの内容証明郵便が届いていました。開けて内容を読むと、不貞慰謝料として300万円を支払えと記載されています。
Xさんが慌ててZに話をしようとすると「この件は弁護士に依頼してあるから私は何も話をしない。」と言われてしまいました。
急いでYさんに連絡をしたところ、Yさんのところにも同じような内容証明郵便が届いているとのことでした。
不安の中で弁護士に相談
300万円という高額の慰謝料請求をされたことや、会社に伝わって信用を失うことを不安に思ったXさんは、急いでXB弁護士にメールで相談申込をします。
予約メールの中で、不貞行為をしてしまったこと、妻から慰謝料請求をされていること、Yさんにも同様の請求が来ていることを記載しました。
すぐにXB弁護士から連絡があり、翌日にZoomでの相談をできることになりました。
法律相談で見通しが見える
翌日、XB弁護士から送られてきたアドレスをクリックすると、簡単にZoom相談にアクセスできました。
XさんはXB弁護士に不貞行為をしてしまったこと、不貞行為の時期や回数、交際期間、などを説明しました。
その上で、金額が高すぎること、会社に知られることが不安であること、Yさんにかかる迷惑を小さくしたいことなどの要望を伝えました。
XB弁護士から、慰謝料は減額が可能であること、会社には知られない可能性が高いことなどの説明を受けて、少し気持ちが落ち着きました。
また、Yさんについては利益相談の問題があるため、Xさんと同時に受任することはできないが、知り合いの信頼できる弁護士を紹介すると説明されました。
依頼手続
郵便で依頼手続きをすることも可能でしたが、家には請求者である妻Zがいるため、XB弁護士の事務所で依頼手続きを行うことにしました。
翌日、Xさんは印鑑と本人確認書類(免許証)を持ってXB弁護士の事務所に行きました。
事前に相談を終えていたため、事務所では本人確認書類の確認と、委任契約書と委任状に記名と押印をするだけで10分ほどで終わりました。
交渉はすべて弁護士に任せる
依頼してすぐに、XB弁護士から「ZB弁護士に受任の連絡を終えた。」との連絡がありました。
その後、定期的にXB弁護士から交渉上状況の報告がありました。
交渉はXB弁護士とZB弁護士が行っているため、家でXさんとZが交渉することはありませんでした。
依頼してから3か月ほど経過したころ、XB弁護士から「150万円の支払いで和解ができそう。」との連絡がありました。
Xさんとしては、不貞行為は事実であること、できるだけ早く争いを終わらせたいという希望があったため、150万円の支払いで和解してほしいとXB弁護士に伝えました。
支払いと解決
XさんはXB弁護士の指定口座に和解金と委任報酬を振り込み、すぐにXB弁護士からZB弁護士に和解金の送金がされました。
その後、XB弁護士から、事件終了と書類返却の連絡がありました。
家には妻Zがいるため、Xさんは、翌日XB弁護士の事務所に行き、和解書などの書類を返還を受け、これで完全に事件が終了したとの説明を受けました。
これで、Xさんについての不貞慰謝料の事件は解決しました。
Yさん(不貞行為をした側)のケース
突然の請求に動揺
Yさんが自宅に帰ると、弁護士からの内容証明郵便が届いていました。開けて内容を読むと、不貞慰謝料として300万円を支払えと記載されています。
驚いてどうしようか悩んでいると、Xさんから電話があり、Xさんのところにも同じような内容証明郵便が届いているとのことでした。
紹介を受けた弁護士に相談
Xさんから再度連絡があり、利益相反の都合で同じ弁護士には頼めないこと、別の弁護士を紹介してもらえたことの連絡がありました。
Yさんは、紹介してもらったYB弁護士に連絡をして、翌日のZoom相談の予約をすることができました。
見通しを聞いて安心
Yさんが、ZoomでYB弁護士に事情を説明すると、XB弁護士からある程度の話は聞いていること、XB弁護士と同じ見解であり、慰謝料額の減額が可能であることの説明を受けました。
郵送で簡単に手続き
YB弁護士に依頼の意向を伝えると、2日ほどで委任契約書類が郵便で届きました。
Yさんは、同封されていた説明書に従って、委任契約書と委任状を記入・押印し、本人確認書類(免許証)のコピーをYB弁護士に郵送しました。
弁護士が交渉をすべて担当
書類をYB弁護士に郵送して2~3日後、YB弁護士から「委任関係書類が届いたのでZB弁護士に受任の連絡を終えた。」との連絡がありました。
Yさん側の交渉は、Xさん側の相談が終わるのを待つことになりました。
委任から3か月ほどたったころ、YB弁護士から、Xさん側の交渉が終わったため、本格的にYさん側の交渉が始まったとの連絡がありました。
さらに1か月ほどたったころ、再度YB弁護士から「50万円の支払いで和解ができそう。」との連絡がありました。
Yさんは、この内容での和解を受け入れる意向をYB弁護士に伝えました。
支払いと解決
Xさんと同様に、Yさんも弁護士経由でZに和解金を支払い、弁護士から和解書を受け取りました。
これでYさんについての慰謝料問題も、無事に解決しました。