強制執行(差押え)までの流れ:判決・公正証書・執行文をわかりやすく解説

強制執行(差押え)は、裁判所の手続で債務者の財産から債権を回収する仕組みですが、いきなり預金や給与を差し押さえることができるわけではありません。判決や公正証書などの債務名義と、強制執行ができることを示す執行文の準備が必要です。ここでは、差押えまでの流れを、判決・公正証書・執行文を中心に解説します。

強制執行(差押え)の基本

強制執行(差押え)とは

強制執行(差押え)は、相手(債務者)が任意に支払わない場合に、裁判所の手続を通じて債務者の財産を差し押さえて売却し、債権を回収する制度です。
差押えの対象は、預金や給与などの債権、不動産、動産などです。

債務名義とは

債務名義は、請求権の存在や内容を公的に示し、強制執行の根拠になる文書です。強制執行を行うためにはこの債務名義が必要になります。

代表的な債務名義の例は次のとおりです。

  • 判決
  • 和解調書・調停調書・審判書など
  • 支払督促(仮執行宣言付支払督促)
  • 強制執行認諾文言付公正証書

また、判決までの間に財産を隠されるおそれがあるときは、判決前の保全として仮差押えを検討する場合もあります。

執行文とは

執行文は、この債務名義に基づいて強制執行ができるということを示す文言・証明のことです。債務名義があっても執行文の付与を受けなければ強制執行を行うことができません。

執行文をどこで付与してもらうかは債務名義の種類で変わります。

  • 判決・審判・調停調書など
    裁判所
  • 公正証書(強制執行認諾文言付公正証書)
    公証役場

差押えまでの流れの整理

強制執行(差押え)までの流れは、次の3段階です。

  1. 債務名義を得る(裁判で判決を得るなど)
  2. 執行文の付与を受ける
  3. 差押命令を申し立てる

まとめ

判決を得ても必ず任意の支払いを受けられるとは限りません。
支払がない場合には強制執行に移行する必要があります。判決を得たら強制執行に移行することも想定して準備をしておきましょう。

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この記事の執筆者
 寺岡法律事務所
 弁護士 寺岡健一(大阪弁護士会)
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