内縁(事実婚)でも不貞慰謝料を請求される?認められる要件と請求された側の確認ポイント

不貞慰謝料を請求された方へ

内縁・事実婚でも不貞慰謝料を請求される?
支払義務の判断基準

内縁(事実婚)にも法的保護が及び、要件を満たせば慰謝料請求は認められます。ただし、立証のハードルは法律上の婚姻より高めです。

全国対応オンライン相談無料来所不要秘密厳守

「籍を入れていないのだから慰謝料は発生しないのでは?」と思っていませんか。内縁関係にも婚姻に準じた法的保護が及ぶ一方、内縁は戸籍で確認できないため、請求する側が関係の実態を立証しなければならず、請求された側に争える余地は十分にあります。

お電話 06-6484-6364(平日 9:00〜19:00)/メール・LINEは24時間受付

結論
内縁(事実婚)でも、要件を満たせば慰謝料請求は認められます
ただし、内縁関係の実態や不貞行為は、請求する側が立証しなければなりません
内縁は戸籍で確認できないため、立証のハードルは法律上の婚姻より高めです

請求された側には、争える余地が十分にあります。認められるための4つの要件を見る

BASIC KNOWLEDGE

内縁関係と不貞慰謝料の基本知識

不貞行為とは

不貞行為とは、婚姻関係にある者が、配偶者以外の人と自由な意思に基づいて性的関係を持つことをいいます。一般的に「浮気」「不倫」と呼ばれる行為のうち、法律上の「不貞行為」に該当するのは、原則として性交渉または性交類似行為がある場合です。

つまり、デートや食事をしただけ、LINEやメールでやり取りをしていただけでは、原則として不貞行為には該当しません。ただし、親密な交際が継続し、夫婦の平穏な共同生活を侵害していると評価される場合には、例外的に慰謝料が認められる可能性もあります。

不貞慰謝料が発生する法的な仕組み

不貞慰謝料は、民法上の不法行為(民法709条)に基づく損害賠償として請求されます。夫婦はお互いに貞操義務を負っており、不貞行為はこの義務に違反する行為です。それにより精神的苦痛(民法710条)が生じたとして、慰謝料の支払義務が発生します。

また、不貞行為をした配偶者本人だけでなく、不貞行為の相手方(いわゆる浮気相手)も、共同不法行為者(民法719条)として損害賠償義務を負います。このため、不貞行為をした配偶者の立場だけでなく、浮気相手の立場として慰謝料を請求されるケースもあります。

内縁(事実婚)とは

内縁関係とは、婚姻届を提出していないために戸籍上は婚姻関係にないものの、実質的に夫婦と同様の共同生活を送っている関係のことです。法律上の婚姻とは異なりますが、判例上、婚姻に準じた法的保護を受けるとされています。

具体的には、同居して家計を共にしている、周囲に夫婦として紹介している、将来の結婚を前提とした関係であるといった事情がある場合に、内縁関係として認められやすくなります。

内縁関係でも貞操義務が発生する

内縁関係が法的に認められる場合、法律上の婚姻と同様に貞操義務が発生します。そのため、内縁のパートナーがいる人と性的関係を持った場合には、貞操権侵害に準じた不法行為として、慰謝料の支払い義務が発生する可能性があります。

厳密にいえば、法律上の婚姻関係がない以上、民法上の「不貞行為」とは異なりますが、内縁関係の保護という観点から、実務上は同様に扱われています。

「自分のケースで『内縁』は認められる?」と迷ったら関係の実態と経緯を伺えば、支払義務の見通しを具体的にご説明できます。無料相談をご利用ください。

全国対応・オンライン相談可能・秘密厳守

REQUIREMENTS

不貞慰謝料が認められるための要件

内縁関係を前提とする不貞慰謝料請求が認められるためには、以下の要件を満たすことが必要です。これらは、請求する側(慰謝料を求める側)が立証する必要があります。

要件1:内縁関係(婚姻に準ずる関係)が存在したこと

まず、請求者とそのパートナーの間に、法的に保護される内縁関係が成立していたことが必要です。内縁関係の成立は、次のような事情から総合的に判断されます。

  • 一定期間の同居があり、生活の本拠が同じであること
  • 家賃・光熱費・食費などの生活費を分担し、家計が一体化していること
  • 親族や友人に対して夫婦同様の関係として紹介していること

単なる交際関係や同棲にとどまる場合には、内縁関係とは認められません。婚姻届を出していない代わりに、外部から見て夫婦と同等の共同生活の実態が存在する必要があります。

要件2:不貞行為が存在したこと

内縁のパートナーと不貞相手との間に性的関係があったことが立証できる必要があります。不貞行為の存在は、メールやSNSのやり取り、写真、ホテルの利用履歴など、客観的な証拠によって判断されます。

要件3:内縁関係の存在を認識していたこと(不貞相手への請求の場合)

不貞相手に対して慰謝料を請求する場合には、不貞相手が内縁関係の存在を知っていたか、または知ることができた(過失があった)ことが必要です。

法律上の婚姻であれば戸籍で確認できますが、内縁関係は外部からは見えにくいという特徴があります。たとえば、内縁のパートナーが「独身である」と偽っていた場合には、不貞相手には内縁関係を認識できなかったと評価される可能性があり、その場合は慰謝料の支払い義務は発生しません。

また、同居していることは知っていても、「友人とルームシェアをしている」という程度の認識しかなかった場合にも、内縁関係の認識があったとはいえません。法的保護に値する内縁関係の実態を認識していたかどうかがポイントとなります。

要件4:内縁関係が破綻していなかったこと

不貞行為が行われた時点で、すでに内縁関係が事実上破綻していた場合には、慰謝料は認められません。これは法律上の婚姻と同様のルールです。

たとえば、すでに別居しており、関係の修復が見込めない状態であった場合には、その後に性的関係を持ったとしても、保護すべき内縁関係が存在しないと判断される可能性があります。

HOW TO RESPOND

請求を受けた場合に確認すべきことと対応の進め方

まず確認すべき3つのポイント

内縁関係を理由に不貞慰謝料を請求された場合には、まず落ち着いて以下の3点を確認してください。

請求されている不貞行為の内容を特定する

請求書や通知書に記載されている不貞行為が、いつ、どこで、誰との間のものなのかを確認します。心当たりがあったとしても、相手方が主張している内容が自身の認識と異なる場合もありますので、正確に把握することが重要です。

主張されている内縁関係の実態を確認する

請求者がどのような事実関係を根拠に「内縁関係があった」と主張しているのかを確認します。法律上の評価ではなく、具体的にどのような共同生活の実態があったのかを確認してください。

自身の認識を整理する

自身が内縁関係の存在をどの程度認識していたかを整理します。相手(内縁のパートナー本人)から、交際相手やパートナーの存在についてどのように聞いていたのか、同居の事実を知っていたのかなどを振り返り、当時のやり取り(メールやメッセージなど)があれば保存しておきましょう。

反論と減額交渉の進め方

確認した内容をもとに、どの点について反論するかを整理します。具体的には、不貞行為の存在自体を争うのか、内縁関係が法的保護に値するほどの実態がなかったと主張するのか、あるいは自身が内縁関係を知らなかったと主張するのかといった方向性を検討します。

内縁関係の存在やその実態は、請求する側に立証責任があります。そのため、訴訟になった場合には請求者側の立証が不十分であれば棄却される可能性があります。この点を踏まえて、訴訟になれば争うという姿勢を示しつつ、納得できる金額での和解を目指すことも選択肢の一つです。

ここで重要なのは、相手を説得しようとするのではなく、「訴訟になれば争う」という態度を示すことです。減額交渉においては、この姿勢そのものが有効な武器になります。

SUMMARY

まとめ

内縁(事実婚)であっても、一定の要件を満たせば不貞慰謝料の請求が認められます。ただし、内縁関係の実態や不貞行為の存在は、請求する側が立証しなければなりません。戸籍で確認できないため立証のハードルは法律上の婚姻より高めであり、請求された側には争える余地が十分にあります。

一方で、動揺して安易に内縁関係や不貞行為を認める発言をしたり、内容を十分に確認せずに示談書へ署名してしまうと、後から覆すことは非常に困難です。相手方に回答する前に、一度弁護士にご相談ください。関係の実態と経緯を伺えば、支払義務の見通しと取るべき対応を具体的にお伝えできます。

YOUR LAWYER

この記事の執筆者

弁護士 寺岡 健一
寺岡 健一てらおか けんいち
寺岡法律事務所/大阪弁護士会 所属

弁護士に相談するのは、一生に一度のことかもしれません。相談してよいか迷う方も少なくありません。法律問題かどうか、ご自身で悩む必要はありません。まずは一度、お気軽にご相談ください。

弁護士紹介ページはこちら

CONTACT

一人で悩み続ける前に、
まずは無料相談をご利用ください

相談したからといって、依頼しなければならないわけではありません。事情を伺い、減額の見込みや今後の流れをご説明するだけでも結構です。全国どこでも、ご自宅からオンラインで相談・依頼をお受けしています(PC・スマートフォンで可能/秘密厳守)。

1メール・LINE・電話でご連絡メール・LINEは24時間受付
2相談日時を調整ご都合のよい日時で
3オンラインで無料相談ご自宅からPC・スマホで
06-6484-6364電話:平日 9:00〜19:00/メール・LINE:24時間受付


目次