保釈金は裁判が終われば返ってきます。しかし、条件違反や、逃亡、罪証隠滅などによって没取されて返ってこないことがあります。
このページでは、保釈金が没取される要件や、返還の時期を解説します。
保釈制度と保釈金の返還・没取
保釈とは
保釈とは、起訴された後に、勾留による身体拘束をいったん解き、一定の条件を守ることを前提に、身柄を外に出す制度です。裁判所が定めた保釈保証金(いわゆる保釈金)を納付して釈放されます。
保釈保証金を納付させることで、逃亡や罪証隠滅を防げるという場合に保釈がされます。
保釈金(保釈保証金)とは
保釈金(保釈保証金)とは、保釈を受ける際に裁判所へ納めるお金です。目的は、被告人が公判期日などにきちんと出頭し、逃亡や証拠隠滅をしないように担保することにあります。
保釈が許可されても、保証金の納付がない限り釈放はされません(刑事訴訟法94条1項)。
保釈金の返還
保釈金は、裁判が終わると返還されます。裁判が終わってからどれくらいの期間で返還されるかは、明確には定められていませんが、一般的には数日で返還されます。返還先は保釈手続きを行った弁護士の口座となります。
なお、保釈手続きは審級ごとに行いますので、第一審が終了すると、控訴の有無にかかわらず、第一審終了後数日で返還されます。
保釈の取消と没取
保釈には、住居制限などの条件が付くことがあり、正当な理由なく出頭しない、証拠隠滅を試みた、条件違反をした等の場合は、保釈が取り消されます(刑事訴訟法96条1項)。
保釈が取り消されると、保証金は全部または一部が没取されます(刑事訴訟法96条2項)。これは、親族などの第三者が代わりに支払っていた場合でも同じです。
保釈の取消や没取がされるのは次の場合です(刑事訴訟法96条1項)。
- 裁判に出頭しない
- 逃亡した、逃亡すると疑うに足りる相当な理由が生じた
- 罪証隠滅をした、罪証隠滅をすると疑うに足りる相当な理由が生じた
- 被害者などに危害を加えたり畏怖させる行為をした
- 裁判所から命じられた報告を怠った
- 裁判所が定めた条件に違反した
まとめ
保釈金は、保釈条件を守って適切に生活をしていれば返ってきます。定められた条件を守り、逃亡や罪証隠滅と疑われるような行為を行わないようにしましょう。
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この記事の執筆者
寺岡法律事務所
弁護士 寺岡健一(大阪弁護士会)
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