保釈金(保釈保証金)はいくら?金額の決まり方

保釈を行う場合には、保釈保証金(保釈金)の支払いが必要になります。保釈請求を行うかどうかを検討するにあたっては、保釈金がどれくらいになるのかが気になるところです。
このページでは、保釈金の金額の決まり方や、保釈金の目安について解説します。

保釈金の金額はどう決まる?保釈制度とポイント

保釈とは

保釈とは、起訴された後に、勾留による身体拘束をいったん解き、一定の条件を守ることを前提に、身柄を外に出す制度です。裁判所が定めた保釈保証金(いわゆる保釈金)を納付して釈放されます。
保釈保証金を納付させることで、逃亡や罪証隠滅を防げるという場合に保釈がされます。

保釈金(保釈保証金)とは

保釈金(保釈保証金)とは、保釈を受ける際に裁判所へ納めるお金です。目的は、被告人が公判期日などにきちんと出頭し、逃亡や証拠隠滅をしないように担保することにあります。
保釈が許可されても、保証金の納付がない限り釈放はされません(刑事訴訟法94条1項)。

金額は裁判所が決める:刑事訴訟法93条の考慮要素

保証金額は、裁判所が個別の事件ごとに定めます。保釈金は、①犯罪の性質・情状、②証拠の証明力、③被告人の性格・資産(資力)などを考慮し、出頭を保証するに足りる相当な金額で定められます(刑事訴訟法93条1項)。
重い罪であれば高い金額でなければ逃亡などの危険がありますし、十分な証拠が揃っていれば証拠隠滅が難しいので保釈金を高くする必要が小さくなります。被告人がお金持ちであれば高い保釈金額でなければ抑止力は小さくなります。
このような様々な要素から、どれくらいの金額であれば、出頭を確保し、罪証隠滅を防ぐことができるかという観点から、保釈金の金額が定められます。

保釈金の目安

保釈金の金額は、最近の犯罪白書では統計が記載されていませんが、私が行った事件に限った経験としては、薬物事件の初犯であれば150万円前科がある場合には300万円が多い、という印象を持っています。古い統計(2000年頃)にはなりますが、政府発表でも100~300万円の間が一番多いとされています。
これも、あくまでも事案によって異なることに注意してください。

なお、当事務所では、受任時に150万円を預かり、事件終了後に着手金と成功報酬金を差し引いて返還するという運用をしています。
これは、上記の保釈金の相場である150万円を事前に預かっておくことで、起訴後に素早く保釈手続きを実施することを目標にしています。

条件違反の効果:取消と没取

保釈には、住居制限などの条件が付くことがあり、正当な理由なく出頭しない、証拠隠滅を試みた、条件違反をした等の場合は、保釈が取り消されます(刑事訴訟法96条1項)。
保釈が取り消されると、保証金は全部または一部が没取されます(刑事訴訟法96条2項)。これは、親族などの第三者が代わりに支払っていた場合でも同じです。

まとめ

保釈を行う場合には、初犯であれば150万円程度の保釈金が必要です。早期に身柄を解放して社会生活に復帰するために、捜査勾留の間に、保釈金の準備をするようにしましょう。

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この記事の執筆者
 寺岡法律事務所
 弁護士 寺岡健一(大阪弁護士会)
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