薬物事件では、路上の職務質問から警察署へ同行を求められ、警察署で尿検査を行って薬物が検出されて逮捕されるという流れが多いです。
逮捕か任意同行かで、身柄拘束の強さが大きく変わります。このページでは、逮捕と任意同行の違い、任意同行時の効果を解説します。
任意同行には強制力がない
逮捕とは
逮捕とは、罪証隠滅や逃亡を防止するために、捜査機関が被疑者の身体を強制的に拘束する手続です。原則として裁判官の逮捕状が必要で(刑事訴訟法199条1項)、例外として現行犯逮捕(212条以下)や緊急逮捕(210条)など、逮捕状なしで逮捕をできる場合があります。
任意同行とは
任意同行とは、警察官等が「不審な人」に警察署などへ一緒に来るよう求め、本人が同意して同行することを指します。職務質問(警職法2条1項)の場面で、現場での質問が本人に不利だったり交通の妨害になる場合に、近くの警察署等への同行を求める(警職法2条2項)ものが一般的です。
任意同行は拒否したり退席できる
任意同行は同意が前提なので、同意しない自由があり、同行したとしても、いつでも退席することができます。取調べ等についても、逮捕や勾留中と異なり、出頭を拒んだり退席することができます(刑事訴訟法198条)。
ただし、実際にはあたかも強制的な身柄拘束下のように警察署に留め置かれることが少なくありません(いわゆる「実質的な逮捕」)。
薬物事件で多い流れ
薬物事件では、①職務質問→②任意同行→③署内での取調べ・尿の任意提出要請→④尿検査からの結果に基づいて令状逮捕という流れが多いです。
尿検査の資料は任意提出が基本ですが、令状に基づく差し押さえと鑑定がなされる場合があり、その場合には強制的に提出させることが可能になります。
まとめ
任意同行では、同行は拒否できますし、いつでも退席できます。もちろん、途中で誰かに連絡することも許されます。意に沿わない任意同行を強制される場合には早期に弁護士に面会を要請しましょう。
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この記事の執筆者
寺岡法律事務所
弁護士 寺岡健一(大阪弁護士会)