BitTorrent(トレント)の意見照会書・損害賠償請求を無視するとどうなる|弁護士が解説
意見照会書も損害賠償請求も、放置しても問題は解決しません。むしろ、訴訟や差押えへと進み、ご家族や勤務先に知られる可能性が高まります。回答期限を意識して、早めに対応することが大切です。
BitTorrent(トレント)の利用をめぐり、プロバイダからの意見照会書や著作権者からの損害賠償請求が届き、「無視してもよいのではないか」と迷っていませんか。この記事では、これらの書面を放置すると法律上どうなるのか、訴訟や差押えに至るまでの流れと、そうなる前に取るべき対応を、弁護士がわかりやすく解説します。
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放置した場合に何が起きるのかを、段階を追って見ていきます。放置するとどうなるかを見る
意見照会書・損害賠償請求とは何か
まず、届いた書面がどのような意味を持つのかを確認したうえで、放置した場合に法律上どのようなことが起こり得るのかを見ていきます。
意見照会書とは
インターネット上で著作権侵害などが疑われる通信があった場合、著作権者は、その通信を行った人(発信者)の氏名や住所などを開示するよう、回線を提供しているプロバイダに求めることができます。プロバイダは、この情報を開示してよいかどうかを判断する前に、契約者本人の意見を確認します。そのために送られてくるのが意見照会書です。
これは、特定電気通信による情報の流通によって発生する権利侵害等への対処に関する法律に基づく手続で、回答の期限は2週間程度に設定されていることが一般的です。
損害賠償請求とは
BitTorrentでファイルをダウンロードした場合、同時に自分も違法アップロードをしています。これは、著作権者の著作権を侵害していることになります。著作権者は、違法アップロードに加担した人に対して、不法行為(民法第709条)に基づく損害賠償を請求することができます。届いた書類が金銭の請求である場合は、この不法行為に基づく損害賠償請求にあたります。
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放置するとどうなるか
意見照会書や損害賠償請求を放置すると、どの段階でも事態は止まらず、次の段階へと進んでいきます。それぞれの場合に何が起こり得るのかを、順に見ていきます。
意見照会書を放置した場合
意見照会書に回答しないままでいると、情報を開示するかどうかの判断はプロバイダに委ねられ、状況によっては、あなたの情報が開示されることがあります。
損害賠償請求を放置した場合
損害賠償請求(内容証明郵便)は、あくまでも請求者側の主張であり、その時点で請求内容が確定したわけではありません。しかし、放置をすると、複数回にわたって継続的に請求書が届いたり、訴訟に移行したりする場合があります。これによって、同居のご家族などに知られる可能性が高くなります。
訴訟を放置した場合
損害賠償の通知にも応じないでいると、相手方が裁判を起こすことがあります。裁判を起こされると、自宅に訴状が届きます。この訴状も無視していると、自動的に敗訴判決が出てしまいます。
敗訴判決が出ると、給与や預貯金の差押えといった強制執行を受けるおそれがあります。給与が差し押さえられれば、その手続を通じて、勤務先にも事情を知られる可能性が出てきます。
届いた書面は放置せず、期限を意識して早めに対応しましょう
意見照会書や損害賠償の通知が届いたら、まずは内容と回答期限を確認することが大切です。意見照会書の回答期限は2週間程度であることが多く、適切な内容で回答することで、情報の開示を避けられたり、開示された場合でも示談がスムーズに進んだりする可能性があります。対応には、大きく次の2つの方法があります。
内容と回答期限を確認し、適切な内容で回答します。期限内に的確に対応できれば、情報の開示を避けられたり、開示された場合でも示談がスムーズに進んだりする可能性があります。
弁護士を窓口にできるため、書面が事務所宛てに届くようになり、ご家族に知られるリスクを抑えられます。また、弁護士が示談交渉を行うことで、訴訟や差押えに至る前に解決できる可能性が高まります。
判断に迷うときは、回答期限に余裕をもって、早めに専門家へ相談しておくとよいでしょう。
まとめ
意見照会書や損害賠償請求を放置しても、問題は解決しません。放置を続けると、訴訟や給与の差押えへと進み、ご家族や勤務先に知られるおそれが高まります。意見照会書の回答期限は2週間程度と短いため、早めの対応が肝心です。弁護士に依頼すれば、連絡の窓口を任せてご家族に知られるリスクを抑えながら、訴訟や差押えに至る前の解決を目指せます。
一方で、慌てて相手の言うままに支払ってしまったり、内容をよく確認しないまま回答してしまったりすることも、適切とは限りません。請求された金額が必ずしも妥当とは限らず、不同意の理由の書き方などにも専門的な判断が必要になることがあります。放置と拙速な対応のどちらも避け、回答期限に余裕をもって、一度弁護士へご相談ください。
この記事の執筆者
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